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6月に読んだ本2015

 ウイーンブールドーン!
 いや、意味はない。眠気覚ましに叫びたかっただけです。
 というわけで、今年も半分が終わってしまいました。例年以上に何もしていない気がするよ。
 それはそれとして、6月に読んだ本です。

 22.著:文野はじめ プロデュース:仮名堂アレ「消失進行形パズライズ」
 23.阿佐田哲也「麻雀放浪記(一)青春編」
 24.東郷隆「定吉七番の復活」

 前にも少し触れたノベライドルという不思議な形態をとっている22。実は、ここ数年で一番気にかかっていた本だったりします。
 この本の概要、というか基本アイディアを知ったのは、2013年の年末。とある場所で同席した仮名堂氏から直接聞きました。で、それからずっと気にかかってました。主に、どうなるのか、どうなったのだろうかという感じで。その辺は、拙著「スキップ!!!」の254ページあたりを眺めて察してください。
 で、肝心の内容である。未成年の髪の色が七色に分類され、同じ髪の色の人物が三人同時に接触するとその人たちは消滅してしまう。ただ、普通の人には髪色は普通の色にしかみえておらず、その人たちには人が消滅したことも認識できない(消えた人は、記憶からも消失し、はじめから存在しなかったものと認識される)。ある日突然周囲の人たちの髪色が極彩色に見えはじめた主人公は、同じように髪色を識別できる仲間たちと、人間消滅(パズライズ)を阻止しようと奔走する。てな話。
 キャラクターの名前の付け方とか、文章とか、ものすごく仮名堂アレだと感じました。いや、前もって読んでいたのは1シリーズ3冊だけだけど。ていうか、それだけで著者の匂いを感じさせるってすごいことだと思います。あ、いや、仮名堂氏はプロデューサーで著者は別にいるんだっけか。
 人が消えた時にそれに連なる事象はどうなるのだろうかと考えだすともやもやする部分はあったりもするのですけど、そういう小理屈を抜きにしてしまえば、かなり面白い作品かと。ただ、パズルじゃなくて、異能バトルものだって感じだけど。
 いっときの麻雀ブームも引き起こしたし、今さら説明する必要もない気もする23。ごく最近、たまたま本屋で目について、なんとなく惹かれて手に取ってしまったものです。
 年齢的に麻雀放浪記というと映画の方が印象が強いのですけど。といっても、子どもの頃のことなんで、白黒だったことと鹿賀丈史(なぜか真田広之ではなく)くらいしか記憶にはなんですが……むしろひょうきん族でやってたパロディの印象の方が強いくらい。
 で、感想。物語を紡ごうという意識は薄い気がします。坊や哲やドサ健といった博打(主に麻雀)に人生を捧げてしまった人達のさまだけが描かれているのだと。そのため、麻雀に関わること以外は驚くほど淡泊に書かれている。むしろ希薄とさえ感じる。親とか、心惹かれていた女性とか、気がつけば出てこなくなって、どうなったものやらわからない。積込の解説の方がはるかに懇切丁寧。そういうものだってことです。面白かったものの、これ一冊だけではなんとも言い難い部分も多くて、二巻目以降も読まないととおもったしだい。
 そうそう。一番驚いたのは、巻末の畑正憲の解説だったりします。
 まず知ってる人には言わずもがなだし、知らない人にはどうでもいいことではありますが、「定吉七番」と書いて「さだきちせぶん」と読みます。てな感じで、24。
 定吉七番を最初に知ったのは、PCエンジンのゲームでした。というか、それでしか知らず、原作は読んだことがありませんでした。もう、20年以上前の話です。
 で、その定吉が復活したと……いや、これもたまたま本屋で見かけて、そうなんやと何とはなしに手にとってみた次第です。
 大阪商工会議所秘密会所に所属する殺しの許可証を持つ丁稚、それが定吉七番である。
 まあ、バカ小説の類いなので、あれやこれやと語ることもないのですけど、前口上を読んで首を傾げたり眉をひそめたりしないのであれば、読んで問題ないのではって感じでしょうか。
 かつてと違って、主によしもと芸人のおかげで大阪は不思議の国ではなくなったし、こういう小説は難しいなって思っていたんですけど、それ以上に今は時間の流れが早すぎてネタがすぐに古びてしまうというのが大問題な感じですね。作中に出てきた、ブラマヨのひらパー兄さんなんて遠い昔のことのようだもの。

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