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五月に読んだ本2019

 うっかりしているうちに気がつけば六月も十日ほど過ぎてしまいました。
 ネットなんかを見ていると、最近は自身の読解力のなさを自慢して(としか思えない棚上げの仕方をして)理解できないのは書き手が下手だからと開き直るのが主流なようで、それが恥ずかしいことだと感じる心すら摩滅している……いや、恥ずかしいことなんだとさえ知らないんだろうなという気がします。
 そりゃ花村萬月でなくても危機感を抱いてもの申したくもなるというものだろうと思います。
 私も恥ずかしい行ないをしなくて済むように、少しずつでも本を読んでいこうかと。
 と、きれいにまとまった(気になった)ところで五月に読んだ本です。

8.加藤元浩「奇科学島の記憶 捕まえたもん勝ち!」
9.A.A.ミルン(訳:森絵都)「クマのプー」
10.小林泰三「アリス殺し」

「Q.E.D.」「C.M.B.」の作者による三作めの小説である8。流刑先であったという歴史を持つ島で起こる連続殺人という古式ゆかしいミステリです。もうちょっと刈り込んでテンポをあげたほうがよかったと感じはしましたが、楽しめました。
 去年だったかディズニーランドに行ったときに、ふとキャラクタとしては知っているけど話はしらないなと思っていて、その後たまたま書店で文庫を見かけて手に取ったという経緯の9。冒頭、プーがクリストファーロビンに引きずられるようにして階段を下りてくるシーンだけしか記憶に残ってないと思っていたのですが、意外と話も知っていたなという感じでした。と同時に、いかにディズニーのアニメの印象が強いのかというのも感じました。皮肉げな優しさと文章のきれいさがとてもよかったです。つくづく僕はイーヨーが好きなんだと思いました。面倒くさい奴だけど。
 少し前に話題になっていた10。文庫での購入です。不思議の国のアリスの登場人物になる夢を見る人たちの身に起こる、二つの世界に共通する死の謎を追うお話。あまり多くを語れない種類の物語です。うかつにも、読む前に巻末の広告欄でシリーズ探偵の存在を知ってしまったのですけど、それがより一層の驚きにつながるというおかしな体験をしてしまいました。物語の大半がセリフで進行して、見開きの行頭のほとんどがカギカッコというページが多くて、すげえなと。あと、小林泰三はやっぱりホラー作家なのだとだけは言っておきたい。

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