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十月に読んだ本2022

 十月末に数日旅行をしてきました。行きも帰りも新幹線の座席がみっちり埋まっててびっくりしました。ある種のカルチャーショックにちかい衝撃でした。
 それはさておき、十月に読んだ本です。

22.有栖川有栖「狩人の悪夢」
23.綾辻行人「鬼面館の殺人(上)」
24.綾辻行人「鬼面館の殺人(下)」
25.我孫子武丸「裁く眼」

 なんか、1980年代末か90年代初頭かって感じの著者名の並びですが、意図したものではない。たまたまです。きっと。

 臨床犯罪学者火村英生シリーズの一冊である22。作家アリスが対談をきっかけに「日本のスティーブン・キング」と呼ばれるホラー作家の家に招かれ、そこで殺人事件に遭遇して……というお話。先月読んだ「濱地健三郎――」のあとがきで作者が語っていた、ミステリとホラーの境界みたいな話が作中に出てきたりして、たまたまとはいえ――と思ったら制作時期が近いですね。作品は端正なミステリで感想をどうこうと語りづらい感じ。面白かったです。最後の最後に本筋とはまったく関わらない小さなサプライズがあって、それにけっこうびっくりして、そしてなんだか救われた感じがした。
 綾辻行人の代名詞である館シリーズの九作目である23と24。主人公である作家鹿谷門実は出版社のパーティで知り合った「日本のラヴクラフト」と呼ばれるホラー作家の相談にのる形で鬼面館という館を訪れ、そこで殺人事件に遭遇して……というお話。読んでみれば全然似てはいないのだけど、こうして導入だけを抜きだしてみると不思議なほどに似ている気がしないでもない。
 閑話休題。雪で孤立した館で深夜に館の主が殺された。死体は首と指を切り落とされていて、容疑者たる招待客たちは皆脱げない仮面で頭部を覆われている状態。多少なりとミステリに親しんだ人ならすぐに思い浮かぶあれやこれやを内包して……と、こちらもオーソドックスなミステリなので語れることはあまりない感じ。シンプルに帰したぶんだけ、面白かったと思いました。
 漫画家を志しながら仕事にありつけず路上で似顔絵書をしている半ばニートの主人公は、ある日テレビ局の人間に請われ臨時の法廷画家の仕事をする。世間が注目する大きな事件の裁判、その法定の様子を描いた彼の絵がテレビで放送されたすぐ後彼は何者かに襲われる。誰が何故彼を襲ったのか、裁判との関係はあるのか、といった物語の25。ちょっと不思議な感じのサスペンスでした。最後に明かされる要素のある部分にちょっとだけひっかかりを覚えたものの、面白かったです。ちなみに、終わり方がとてもあっさりしてます。かなりドライです。どちらかというと、こういう方が個人的に好みなのですけど、ミステリ的なものが好きな人は肩透かしをくらったように感じる人もいるかもしれないなとも。

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